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リフォーム 匠の技
- 投稿日:2016年 4月28日
- テーマ:その他
リバーハウスは5人の棟梁さんがいます、皆さんその道40年以上のベテランです。
今日は臼杵市野津町の野中棟梁を紹介します。野津町は「きっちょむさん」で有名な町です。また
建物が「入母屋造」の住宅がたくさんある町でもあります。入母屋造は「お城」みたいな感じの家です。
棟梁が弟子入りした親方は野津町でも腕の良い職人さんでした。弟子入りして初めて親方から造って
みろと言われたのが「道具箱」だったそうです。棟梁は今でもその道具箱を使ってます。その中には
長年愛用した、ノミ、カンナなどが大切にいれられてました。今はプレカットで加工しますが、棟梁の時代は
全て手加工でした。「入母屋造り」ですので一軒の家が出来上がるまで約1年以上かかる事も何度かあったそうです。
ノミやカンナを使い細かい造作は得意です。特に「化粧材」の加工がすばらしいです。加工場での一部の画像です。
野中棟梁です。見た目怖そうな感じですが、無口で優しい人です。仕事中はほとんど話しをしません。
私も声をかける時ときは、間を見て話しかけます。
杉の磨き丸太の墨付けです、角材と違いますので手間がかかります。棟梁は丸太の加工は良く
しますので得意です。「さしがね」の使い方はなれたものです。
この部分は大黒柱の「ホゾ加工型板」です。4本の梁が組み込まれますので、ホゾの位置を
間違えると、梁が収まりません。梁の組み込まれる角度が変形してますので、墨をだすのに
熟練の技の見せところです。
ホゾ加工が終わった玄関柱です。まだ数本丸太柱の加工が残ってます。
加工場で使ってた道具の一部です。弟子の時代に貯金して買った道具だそうです。何十年にも
なるそうです、良く手入れしてます。ノミの穂先は年月と共にだんだんと短くなります。
カンナと墨つぼです、何十年も使ってるので、痛んだところが見られます。棟梁に「そろそろ買え変えたら」
どうですか?と話しかけました。道具は「職人の魂じゃ、古くなっても手入れさえすればいつまでも使える」
と、一言で切り替えられました。いらぬ事を言ってしまったと後悔しました。棟梁もそんなに若くはありませんが、
身体の動く限りがんばってくださいねと、「棟梁の背」をみて感じました。昔ながら墨付けをして加工する大工さんが
少なくなりました。時代の流れなのでしょうか?